本日は私が経験した実話です。
今となっては笑い話ですが日本の大企業が大したことないことを知って頂ければと思います。
結論ですが、
「パワハラ全開の人が会社の代表になったら直ぐに会社を去れ」
※本文にて代表、社長を使用していますが代表取締役の事です。
日本の古き良き文化「お友達人事」
外国の方が知っている日本の文化と言えばなんでしょうか?
「寿司」、「アニメ」、「東京」、「京都」、「和牛」、「芸者」とかでしょうか。
でも、日本が誇るべき文化はやはり「お友達人事」ですよね。
終身雇用制度の定着と共に発展・完成されたお友達人事システムは所謂上場企業でも鉄板です。
もはやお友達人事システム抜きに日系企業を語ることは出来ません。
10年後には海外で「OTOMODACHI JINJI」が日本文化の1つになっているかもしれませんね。
シニア世代の切り札「お友達人事」
こちら帝国バンクの社長の平均年齢です。
大企業社長は60歳。シニアの中のエースですね。
やはりシニア高齢化社会だからこそ60歳の方が社長をされてるのかなと考えたい所ですが違います。
お友達人事&年功序列システムにより高齢者が会社代表となるレールが敷いているからと言えます。
その証左として、ミドル世代が社長就任となると多くの日本人は「早すぎる!」と違和感を抱いていませんか?それはこのシステムが非常に強固な価値観として日本人の思考に定着しているからです。
中小企業と異なり大企業や上場企業では優秀なミドル人材が沢山いるのにも関わらず。。
参考までに株主総会ですが大丈夫。
大抵の上場企業の場合、日系金融機関や他日系企業が株主に名を連ねており例外なくお友達人事システムを採用しています。
暴走暴れん坊将軍すべてを壊す
衝撃的だったのは「取締役会へ議題を上げる際に事前に社長へ書類を通し社長が判断する」
これ言っている意味わかります?
社長が気に入らない議題、もっと言えば社長の立場が危うくなるような議題は他の取締役に情報が入りません。
つまり実質的に株式会社の機関である取締役会は機能しなくなります。
全ての重要事項は実質社長が決めていることになります。
実際、ある部長が他の取締役に相談したことを聞いた社長はその部長の部署へ行き、怒鳴り散らしたこともありました。部長の部下、他の部門長などがいる前で。。。
大丈夫!監査役も銀行からの出向、もしくは古参従業員出身者
本来、株式会社の機関は取締役の執行責任や善管注意義務を果たしているかどうか監視する別の機関(監査役会等)があります。
しかし、日本は複雑で高度な「お友達人事」が構築された社会。
もちろん「企業内のお友達人事」だけでなく「企業間のお友達人事」が構築されています。
だから監査役は徹底して自ら問題を起きないよう平穏に過ごし、自分の後任が同じ企業に来れるように動くのです。まさにお友達人事システムが上手く機能しているかどうかの監査機関と言えます。
コミュニケーション能力欠如を補う手法がパワハラ。パワハラは伝播する。そして、育ての上司に失望。
全ての人とは言いませんが、多くの人間は高齢になるほど、柔軟性がなくなり、自身の経験に基づいた強固な価値観を持ちます。そして、人の話は聞かない、意見を変えないなどコミュニケーション能力は大幅に低下していきます。
しかし、コミュニケーション能力を引き上げるよりもパワハラ能力を上げる方が簡単で速攻性があります。そして、権限も役職もあるのならそれを使わない手はありませんよね?
と年齢だけは高いですが、人として育ち切っていない彼らは疑問なく禁断の果実に手を伸ばします。
私の上司は非常にビジネスセンスに富んで、部下を育てる優秀な方でした。
しかし、役員になり、パワハラ社長が就任ししばらく経ってから、パワハラ社長と同じような言動を繰り返すようになりました。
「こいつはもう終わりだな」
「こいつは更迭にする」
まあ、これも出世術・保身術の1つなので否定はしませんが、生き方に芯がないなと心の底から失望しました。
ただ重要なのは会社のトップに幾ら楯突いても、相手がパワハラ社長ならもう軌道修正は掛けれない事です。これはどんなに優秀で人格者がこのパワハラ社長へ意見してもダメなのです。だから私は元上司にも同情しました。
年配者を敬う日本文化とパワハラシニア人材の強固な結びつき
会社の代表になるともう諫める者もいません。パワハラオーラを出していればなおさら。
さらに、尊敬すべき年配者です。
彼らは強固に根拠もなく自分の考えていることが正しいと考えています。
また、諫めた時点で左遷、更迭まっしぐらですからね。
また「パワハラをしている人は自覚がない」のは事実です。
よって、何を言っても意味はありません。
やはり年を重ねると老獪になります。
自分のポジションに心血を捧げる社内政治の猛者は抜かりがありません。
年配者を敬う古き良き日本文化を逆手に取り、「俺も年配者だから敬えよ」と従業員に強要します。
そして、一度手にした権力は絶対に手放しません。
シニア人材が活躍できる社会を世界に先駆けて実現した日本
どうですか?非常に強固な仕組みであることを理解して頂けましたか?
高齢化社会にベストフィットするシステムとして、誰も変える気はないんですよ。
なぜなら「シニア人材が前線でずっと活躍し労働人口を維持できる」ため大義名分は十分にあります。
大企業の皆さんこの仕組みあと20年はいけますね?
しかし、シニア人材が大企業の代表、取締役、主要ポジションでずっと居座れる社会を実現したとしてもそれが経済成長に結びつくかどうかは別の話です。
優秀人材が雪崩のように去っていき、社長は人件費削減に喜ぶ
同僚が会社を去る中、今でも社長の言葉を覚えています。
「会社は早期退職金の積み増しとかせず人件費削減出来て最高だよな!」
もう社長の満面の笑みは脳裏に焼き付いています。
人材育成は本当に時間が掛かります。
日系企業は人材への育成投資に消極的で、従業員=コストの考えが、この数十年で定着化しています。
非常に残念です。
日和見人材だけ残り王国の出来上がり
もうご理解頂ける通り、残った人材は従順な従業員です。
定年までとりあえず飯が食えれば良い。言われたことを言われた通りおこなう方達です。
だれも会社の社長に異を唱えません。疑問すら抱きません。
私はその頃、既にこの会社を去っていたため、同僚から聞いた話ですが、この社長は独裁者のように振舞っているとの事です。
在任期間は目指せ習近平・プーチン大統領
さて、社長~会長と代表権を維持するために必死になります。
会社法では代表取締役の在任期間は2年ですが、お友達人事なので問題ありません!
少なく見積もっても12年はいけます。
年齢制限?そんなもの定款、取締役会規定を修正決議しますよ。
何せ全能者ですから。
おまけ)海外視察の大名行列をしたがるパワハラ社長
当時、私はある海外拠点の社長をしていましたが、毎年社長が海外拠点視察をするんですよ。
そして、顧客と会議・会食を設定しろと。
するのは良いんですが、顧客先は社長が全く喋らないので、会合が終わった事に言われたことが印象的と言うか的確過ぎて笑ったのを覚えています。
君の社長は商談では静かだが、食事の際にスープを飲む時は楽器を吹くようにうるさい
とりあえず、常識的なマナー学びましょう
日本本社では怒鳴り散らすのに海外視察では生まれた小鹿ようにだんまりパワハラ社長
さいごに
以上、肩書が全てのとある日系大企業のお話でした。
私はこれを経験したからこそ真逆の経営手法、人材育成、組織活性化により企業再生と確かな事業経営に成功しています。
そして、これからも企業成長を担う人材の育成を支援していきます。
最後になりますが、会社関係なく自分の能力で仕事するようになると年齢って関係なくなるんですよね。
年下の方でも専門領域の経験、知識が深い方は偉大な先輩になりますし教えを乞うことが沢山あります。
常に謙虚に。
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