事例Ⅲは製造業の企業をテーマにした経営改善ですが、結構苦手な方も多いのではないでしょうか?
私も2次試験の勉強を開始した際は苦手だったのですが、勉強をすればするほど事例Ⅲは他の事例と違い得点が安定します。
事例Ⅲの大きな特徴は「与件文に問題点が詳しく書かれていること」で、他の事例よりも問題発見に関してははるかに簡単です。
その問題に対して如何に適切な助言が出来るかがポイントとなります。
下記は私がファイナルペーパーでまとめた内容で、本番もこの考えを持って挑みました。
回答の方向性
・短納期を目指す
・高品質を目指す
・生産性向上を目指す
事例Ⅲにおける回答の方向性はほぼこれです。
中小企業は経営資源が限られているため、効率化で付加価値を高めていくのが基本的な考えです。
回答の基本方針
・因果の流れで書く
因:与件文の内容(問題点、課題) | 果:一次知識(対策、助言) |
1)与件文からC社が出来ていない事を探す(因) →「〇〇が出来ていないので」「〇〇を改めて」 | 2)各設問に振り分けてC社に 「これをやってください」と助言する(果) →「△△を実施する」+効果 |
C社社長に対して出来ていないところをやってくださいと助言するのが基本スタンス。
因果の流れで書くことのメリットは
「読みやすく、与件文を使うため一般論とならず具体的な提案内容になること」です。
レイヤー
レイヤーとは設問がどのテーマについて問われているのかです。
製造現場の改善を問われているのに、戦略面の回答や生産計画の回答をしてしまい加点されないのはレイヤーを間違えてしまう事に起因します。
じゃあ、レイヤーは一体いくつあるのか?ですが、
私は事例Ⅲの場合、以下レイヤーを頭の中で設定していました。
事例Ⅲ:5つのレイヤー層
1.SWOT | 強み(弱み)の要因と強み(弱み)の記述 |
2.生産管理 | 生産計画、生産統制(進捗、余力、現品) 外注管理、外部調達の課題を解決する問題 |
3.製造現場 | 工場内や作業工程など現場作業のオペレーションの効率性改善 (生産性含む QCD 改善) |
4.IT | 情報システム活用、情報共有によるオペレーション効率化 (DRINKが有名ですね) |
5.生産戦略(経営戦略) | 強み x 機会、弱み克服 x 機会で成長戦略を助言 |
設問の内容を確認し、まず問われているのがこの5つのレイヤーのどれか判断する必要があります。
他に重要なこと
事例Ⅲは冒頭で述べた通り、与件文に現状の問題点が多く書かれています。
回答で特に重要なことは
真因究明:どれが本当の問題点「真因」にたどり着いて、それを回答に入れる必要があります。
(また真因に対する課題や改善施策の提案)
次回はレイヤーで説明した「生産管理」、「製造現場」、「IT化」に関する具体的な覚え方を説明します。
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