中小企業診断士2次試験の学習方法(その2)

1.全般

前回、中小企業診断士の2次試験対策に必要な5つの要素についてお伝えしました。今回は、これらの要素を習得するために取り組んだ学習方法について詳しく解説します。

解法

解法とは具体的に、

解法

1.与件文確認、問題内容確認、回答文作成という一連のプロセスを80分間でどのように行うか
2.問題分析、課題策定、施策立案の思考フレームワーク

正直なところ解法は受験生によって千差万別で自分自身の型を確立する必要があります。
80分と短い時間の中で初見の問題を的確に提案する能力が求められますので、この自分自身の型がなければとてもじゃないですが時間が足りません。

私自身の解法を見つけるためには、通信教育や予備校、問題集などを徹底的に調査し、自分自身に最適な手法を見つけ出すことが必要でした。以下に、私が試した方法の中で特に有効だと感じたものを3つご紹介します。

1.有志による勉強会に参加する
無料で参加でき、有志の合格者や同じ受験生から学べ、使える問題集を教えてもらったり、または悩みを共有できる場でした。
私は勉強会に参加する事で合格できたと言っても過言ではありません。
常に参加受験生を募集していますので、まずは軽い気持ちで参加してみてはいかがでしょうか?


じゃあ、何をやってるかと言うと、オンライン・オフライン形式で2次試験の過去問題を題材に受験生同士の回答をチェックしたり、セミナー開催などをしています。
解法についても合格者や同じ受験生と意見交換し色々なやり方を教えてくれますので自身の型を見つけてください。

2.参考書、予備校などの解法を参考にする。
2次試験に関連する参考書や問題集、通信教育、予備校などで多くの解法やフレームワークが提示されています。

私は「まとめシート流問題集」の 2次試験対策に特化した問題集を利用し、80分間での問題解法やフレームワークを自分なりに作りました。

3.ファイナルペーパーの作成
知識の整理と深化のために、自分なりのファイナルペーパーを作成しました。
この点については、詳しくは後日取り上げたいと思いますが、重要なのは自分自身で作成する事です。

(このファイナルペーパー作成作業は本当に重要で本当に効果的です!)

国語力

国語力は前述した通り

国語力

1.(与件文)情報を正確に把握できるか
2.(設問)問われていることを正確に理解できるか
3.(回答)自分の文章が相手に理解してもらえるか

おそらく皆さんそれなりに自信があるのではないでしょうか?
しかしながら、留意すべき点があります。
試験時間は80分しかなく、十分な時間がないこと!

中小企業診断士の試験は120分など十分な時間さえあれば皆さん回答できる難易度です。
でも、80分は本当にギリギリで本番だと本当に思考の時間が通常よりも長くなります(失敗できないので)。
効果的な学習方法は下記のとおりです。


1.過去問を解く(設問解釈、与件文読解力、文章作成力)
2次試験は過去問を解くのが最も効果的です。
それが最も効果的で何回も解くと自分自身の血肉となります。

過去問を解くにあたり重要なのは
①設問を確認し、問われている内容(情報整理か助言か)、どのレイヤー(事例1なら組織戦略か人事施策かなど)を問われているか瞬時に判断できるようになること。

②与件文を確認し、重要な情報をSWOT、社長思い、方向性、キーワードを抽出できるようになること

③回答作成にあたり、80字、100字、120字、150字の文章を自然な形で作成できるようになること(自分の回答型をもつ)

2.100字トレーニングをおこなう(文章力強化)
私は文字が書くのも遅かったので、文章力強化のため直前期は毎日100字トレーニングをしていました。(100字トレーニングはあるテーマに対して100字で解答を作成)
私は一つの内容を30字で書けるように自分の型をひたすら磨き、30字の文字量を自然と引き出せるようにしました。
この場合、100字であれば、30字×3要素+10字は締めの言葉で出来上がり、120字、150字でも対応できるようになります。


中小企業の理解

中小企業の問題、課題を理解をすることは2次試験で非常に重要です。

なぜなら
1.問われていることが容易に理解できるようにある。
2.回答の方向性が間違わない。多面的な回答が出来るようになる。
3.使うべき回答文言、キーワードが必然的に理解できるようになる。


そして効果的な勉強方法は簡単で

「中小企業白書を読む」

に尽きます。
中小企業と大企業は抱えている問題、課題が異なります。
経営資源の限られた中小企業に大企業と同じような施策を提案しても出来ないし、実現不可能な施策なんて意味がありません。
また、中小企業は外部環境の変化や内部環境の制約からさまざまな問題を抱えています。
問われたことに対し、与件文を読んで多面的に助言してあげる必要があります。

おそらく受験生の方は「ふぞろい」の問題集を使われているのではないでしょうか?
でも疑問に思ったことがありませんか?

回答で使われている文言やキーワードがありきたり過ぎない?と

でも、白書を読めば、その文言が必然的であることがわかってくるかと思います。
なぜなら白書でも同じ文言が書かれているのですから(つまり、それが使うべき文言なのです)

1次終わってから2次試験までは2カ月弱しかなく、時間的になく白書を読む必要もないと言う予備校が多いです。
しかしながら、私は白書をざっくりでも読む重要性は本当に高いと考えています。

私のような海外で働いている人間や大企業・大手コンサルで普段中小企業と接していない方、そして何よりもビジネス経験豊かな40-60代のミドル・シニア世代の方は特にお勧めです。

年齢別合格率で若い方が合格率が高いのは中小企業に対して素直な施策、助言を提案出来ているからです。

体力

筋肉はすべてを解決する。
みたいな言葉がありますが、脳みその体力(持久力、集中力)は合格のため非常に重要です。

対策ですが

1.本番形式で過去問を解く

2.予備校の模試を受ける

学習時間

合格するための絶対条件と言っても良い学習時間の確保。
特に2次試験の試験日前の数週間に如何に学習時間を取れるかが特に重要です。
私の場合は計画的に転職活動を行い11月1日に新しい勤務先に転職し、10月は有給休暇を取得し1か月丸々学習時間を取りました。
是非学習時間を確保してください。

さいごに

以上ですが、特殊な事はする必要はありません。
また、過去問を何度も解くのは非常に重要ですので、まずは過去5年の過去問を解いてみて、難易度や試験特有の文言などを確認し、どういった回答が求められるのか感じてみてください。


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