オーストラリアは徐々に冬から夏に向かってきています。
実務では非常に重要だが転職での必須能力ではない
私は管理職と言う役職名が嫌いで、マネージャーの日本語訳が管理職になったのは非常にセンスがないなと感じます。
元々Manager(マネージャー)の動詞Manageは「何とかする」の意味があり、事業を何とかして成功に導くのが本質的なマネージャーの責務です。
これを誤解して管理職は管理業務(業務管理、スタッフ管理、数値取りまとめ、報告書作成等)がメインだと考えている日本人が多い印象受けます。
マネージャーの重要な責務の1つにリーダーシップ発揮、組織構築、人材育成、プロセス改善など担当チームメンバーの能力、モチベーションを上げチーム全体の成果引上げと言った組織活性化に関わる人事・組織系職務があります。
上記に関しては人事施策の評価制度でスタッフ管理しているだけ(日本人の管理職は相当数はここまでのレベル)では不十分で、相当に管理職個人のソフトスキルに左右されます。
特にご苦労されて非常に透明性が高くメンバー同士尊敬しあい成果を上げれるチームを作り上げた管理職の方は高い自負があるのではないでしょうか。
上と下の人間関係に悩みつつ、一つ一つ改善、構築していくのは非常に大変ですよね。
前任者がやらないで、自分もやらなくても良いんだけど部下や会社良くするにはと言う正義感で具体的に報酬増えないんですが頑張った。私も多く経験しており非常に共感します。
この組織力・リーダーシップ能力はマネージャーとして根幹の能力で、担当職種の専門経験・能力と同等、それ以上に重要なのですが、私の転職経験や企業再生経験において求人企業はそれほど重要視していないケースも多かったです。
管理職経験=組織力、リーダーシップ力ありと判断
私は企業再生の経験に関して具体的に実施した内容を教えてくださいと、転職時の求人企業や事業に問題を抱える企業の方から質問を受けます。
実際のところ、企業再生に関して実施項目は非常に多岐に渡りますが、事業の持続成長に必要な人事活性化に関する実施内容については非常に反応が悪いです。
変革の計画、決定は経営者である私ですが、日々のオペレーションは従業員が行うため、彼らのアウトプットも増やす必要があるのですが、どうやら相手側は強権的なやり方での従業員の意識変革と早急なる成果を上げるテクニック・方法を持っているのかと期待しているようです。
ただし、事業が上手くいってない企業ほど従業員のモチベーションは低く優秀な従業員は離職とネガティブな状態が顕在化しているケースが多く、そもそも会社を信用していない状態です。
企業再生を引き受けた当初に従業員から「この会社を信用していない」と中々厳しい事を言われますが、1年後に「この会社で働いて楽しい」と言われると一瞬だけ再生して良かったなとやりがいを感じることが出来ます。
上記の通り、従順な日本人に対して特別なリーダーは不要なのでしょうかね。不満ある優秀な人材は既に諦めてるのかもしれません。
一方で外資企業の面接ではかなり食い込んで質問を受けます。
個人プレーよりも組織全体のアウトプットを重要視しており、面接人事担当も十分な評価能力を有しているため見抜き力があるのでしょう。この手の話になると相手が人事の専門家でもあるため面接時間が非常に長くなります(その面接合格の手応えを感じることが出来ます。)
これとは逆で「私は1万人以上を面接した」と豪語する日系中小企業の人事部長に会いましたが、全く組織力やリーダーシップ力は理解していませんでしたね。アルバイトを1万人面接していたのでしょうか?と不安になりました。数と質は異なる事例として貴重な事例を示して頂き感謝です。
私は自己主張強い外国人に対しては組織、リーダーシップ論をしっかり学び、メンターやスクール等でトレーニングを積まなければ組織崩壊のリスクがあると考えています。
参考ですが、実際に人事系コンサルタントではリーダーの能力をアセスメントし、レポーティング、コーチングを提供するところもあります。
まずはご自身の能力・経験の専門性の認識と求人ニーズの把握
日系企業への転職を検討されているミドル世代の管理職は是非ご自身の経験やスキルがどれくらい専門性があり、求人ニーズがあるか客観的に調べてみてください。求人ニーズが高く専門性がある経験はさらに磨いていけば後々の転職活動が楽になります。
一方で管理職求人の場合は、①求めている能力や成果目標、②企業文化について面接時に求人企業に詳しく確認する必要があります。
・自身にリーダーシップ力に自信があっても、求人企業はどちらかと言うより個人の成果を求めている場合もあります。
・そもそも求人企業がパワハラ気質でスタッフ軽視の場合は業務プロセス改善と言ったことは評価されないか、無駄な事をやっていると負の評価を受ける場合もあります。
上記の転職後のミスマッチ回避のためにここは妥協なく相手と確認する必要があります。
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